東北大学・大学院生命科学研究科/超回路脳機能分野
兼・東北大学・大学院医学系研究科/超回路脳機能分野
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原田 航佑

氏名:原田 航佑(はらた こうすけ, Kousuke Harata)
現職:博士課程1年(生命)
所属:東北大学大学院生命科学研究科
超回路脳機能分野(松井広研究室)
専門:細胞生物学、合成生物学、博物館学(学芸員資格)
所在:片平キャンパス
学歴:
2023年3月 北海道大学理学部生物科学科(高分子機能学専修) 卒業細胞装置学研究室(指導教官:上原亮太)
学士(理学)取得
2023年4月 東北大学大学院生命科学研究科
修士課程入学
超回路脳機能分野(指導教官:松井広)
2025年3月 同 修士課程修了 修士(生命科学)取得
2025年4月 同 博士課程進学
〇その他経歴
2023年3月 北海道大学文学部学芸員課程(博物館に関する科目)修了
職歴・経歴:
2023年10月東北大学 国際共同大学院プログラム
Neuro Global Program 第六期生
「麻酔下意識喪失状態におけるグリア細胞基盤の検討」
一言:
私は、生物の心、とくに「私」という意識・記憶の成立・制御に関心があります。
北海道大学における学部卒業研究では、細胞装置学研究室の上原亮太准教授の指導の下、ヒト培養細胞の倍数性制御に関する研究に取り組みました。これは、細胞には本来備わっていない機構を、細胞本来の生命機構を破綻させることなく人工的に組み入れることで、通常であれば不安定な細胞の特性を安定化させ、簡便な培養と長期的な解析を実現しようとするものです(この過程で、DNAワークや細胞培養操作、IF・IPなど基本的な実験手法を学びました)。既知の成果を参照しつつ、それらを組み合わせて生体内に新たな機能を創出する(そして利用し、理解する)という点で、これは合成生物学的なアプローチと言えそうです。
ところで、たとえばヒトの意識・記憶は、第一に生命現象であり、種々の神経細胞・グリア細胞が集合し、情報をやりとりすることで成立しているとみることができます。すなわち、これら細胞間ネットワークの内実を詳らかにしていくことは、私たちの意識・記憶の要件という生命科学上の謎に解答を与えるだけでなく、私たち人間が介入し、制御することのできる対象を明確にしていくこともまた含意しています。この制御にはもちろん、てんかんや脳卒中後の記憶障害といった多様な疾患へのより効果的なアプローチも含まれますが、これに加えて私は、意識・記憶の細胞生物学的事実を記述していくことで、私たち人間が取りうる選択肢を増やしていきたいとも考えています。科学技術を用いたエンハンスメントには倫理的課題が山積していますが、将来、ある一人の人間が、望みを実現したいと思い立った時に相対する可能性の拡張に貢献できるのなら、個人としてこれに勝る歓びはないと考えています。
意識や記憶、知能に対するアプローチとしては、昨今話題のAIを用いたモデル研究や認知科学的研究、果ては哲学的思弁など、様々な方法が考えられます。東北大・松井研にて私は、まさに問題となっている私たちの意識・記憶が成立する現場へ、細胞生物学的・合成生物学的アプローチを含めた、幅広い技術を用いて踏み込んでいきます。まだまだ半端者ではありますが、どうぞよろしくお願いいたします。
趣味は読書と旅行です。高校では弓道をやっていました。Covid-19流行の影響で札幌では困難でしたが、仙台では隙を見て再開したいです。
2025年01月29日
令和6年度 修士論文最終試験
当研究室からは、本年度、3名(今井 健、原田 航佑、陳 俊宇)の修士論文提出者がありました。また、1名(古川孝太)の博士論文提出もあり、昨年度に引き続き、忙しい年となりました。この日は、生命科学研究科の修士論文最終試験が実施され、研究室全員で応援にかけつけました。

東北大学 大学院生命科学研究科 超回路脳機能分野
修士課程最終試験・原田 航佑
国際共同大学院プログラム Neuro Global Program
2024年02月19日-03月01日
国際共同大学院プログラム Neuro Global Program (NGP)
アカデミック英語集中講義 特設サイト
英国 Leicester 大学から2名の講師として招いて開催しました。新型コロナ禍により3年連続でのオンラインでの開催を経て、久々のオンサイト仙台での対面での英語講義を復活させました。
講師:
Michael Hughes, Leicester 大学
Lee Fairclough, Leicester 大学
学内授業担当教員:
松井広(NGP英語担当)
2023年09月01日 原田
祝!国際共同大学院 Neuro Global Program 採択
原田 航佑
2023~2027年度 採択
麻酔下意識喪失状態におけるグリア細胞基盤の検討
2023年度入学の新入生3名の全て、修士課程2年+博士後期課程3年間を含んだ長期的な奨学金を獲得することができました。未来型医療創造卓越大学院プログラムには今井健氏、国際共同大学院プログラム Neuro Global Program には、陳俊宇氏と原田航佑氏が採択されました。
発表論文
修士論文 2025年3月
脳神経回路動作の脈絡を調律する小脳グリア細胞の機能と制御
東北大学 修士(生命科学)号取得 原田航佑
人工的な中心体複製チェックポイント作成の試み
Attempt to create the artificial checkpoint of centrosome duplication
〇卒業研究の研究室名
北海道大学理学部生物科学科(高分子機能学専修)
細胞装置学研究室(指導教官:上原亮太)